従来の手動キャンペーンとは異なり、AIDAオーケストレーションは常時稼働するインテリジェンスレイヤーとして機能し、ユーザーのふるまいを継続的に分析します。これにより、最も効果的なセキュリティ対策を、必要なタイミングでユーザーに提供できます。
コンソールでのAIDAオーケストレーションの使用方法の詳細については、「AIDAオーケストレーションガイド」を参照してください。
AIDAオーケストレーションの仕組み
AIDAの主な目的は、質の高いセキュリティトレーニングの管理を容易にするとともに、手動による方法よりも効果的にリスクを低減することです。テストとトレーニングの日々の業務を自動化することで、AIDAは通常、管理者に求められる複雑な設定作業を不要にします。リアルタイムのデータを活用して、一律的なアプローチではなく、個別のユーザーに合わせて最適化された体験を提供することで、受講者のリスクスコアを効果的に低減します。
管理者は、デフォルトプランを選択することも、ユーザーグループに合わせたカスタムプランを作成することもできます。AIDAは各受講者の具体的な強みと弱点を特定し、一人ひとりに合わせて最適化された学習体験を提供します。このように対象に寄り添ったアプローチにより、全てのレッスンとテストを受講者にとって関連性の高いものにすることができます。これは、組織のリスクスコアを低減するための最も効果的な方法です。
- 各ユーザーに合わせてパーソナライズ:ユーザーによって強みと弱みが異なるため、AIDAはユーザーごとに学習体験をパーソナライズし、リスクスコアを低減できるよう支援します。AIDAはリスクの低減効果を測定します。その結果、ユーザー個人と組織全体のリスクスコアが低下します。
- リスクが最も高い領域を重点的に低減:推測に頼るのではなく、AIDAはデータを活用して、各フィッシングテストを実施する最適な時期、最適なトピック、適切な難易度を決定します。このアプローチにより、トレーニングが簡単すぎたり難しすぎたりすることを防ぎ、有益なものにします。
- 時間を節約:全てのユーザーに合わせてカスタムキャンペーンを作成することは困難ですが、AIDAがこの作業を自動的に行います。このアプローチにより、AIDAに日々の作業を任せて、管理者は組織全体にわたるリスクを把握して低減することに集中できます。
- 少ない労力で、より高い効果:AIDAは各ユーザーの具体的なニーズに合わせてトレーニングを割り当てるため、個々のユーザーだけでなく、組織全体のリスクスコアも明確に改善することができます。
AIDAオーケストレーションは、継続的なトレーニング、フィッシングセキュリティテスト、補習トレーニングを管理する専用エージェントによって支えられています。
継続的なトレーニングエージェント
継続的なトレーニングエージェントは、各ユーザーのセキュリティ知識における弱点を見つけて解決するように設計されています。AIDAは、個人のリスクスコアを基に、セキュリティ意識に関する知識を強化し、全体的なリスクを低減するための重要な学習機会を特定します。
AIDAがトレーニングを割り当てる仕組み
割り当てるトレーニングを決定するために、AIDAは次の項目を確認します。
- 個人のリスクスコア:AIDAは、個人のリスクスコアを基に、セキュリティ意識に関する知識を強化し、全体的なリスクを低減するための重要な学習機会を特定します。
- 過去の実績:AIDAは、ユーザーの過去の実績を分析します。すでに修了したトレーニングとその成績を確認し、同じレッスンを繰り返し割り当てないようにします。
- トレーニングメタデータ:AIDAは、KnowBe4のトレーニングコンテンツを熟知しています。各トレーニングモジュールの内容について、トピック、難易度、所要時間など、具体的な詳細まで把握しています。AIDAはこのデータをユーザー個人のニーズと照らし合わせ、現在のニーズに最適なトレーニングを見つけ出します。
- ユーザーメタデータ:AIDAは、各ユーザーの役職や人口統計データを基に、割り当てるトレーニングコンテンツをパーソナライズします。最も関連性の高いトレーニングが推奨されるようにするために、ユーザーのプロフィールに役職を登録してください。ユーザーのプロフィールに役職が登録されていない場合、AIDAは役職に基づいたトレーニングのパーソナライズを適用しません。ユーザー情報の追加や更新については、「ユーザーおよびグループ管理ガイド」を参照してください。
フィッシングエージェント
フィッシングエージェントは、実際のフィッシングを模したテストを自動的に生成し、ユーザーに送信します。これらのテストは、実際の攻撃者が送信する可能性のあるフィッシングメールを安全に再現したものです。これらのシミュレーションを使った実践的な体験によって、ユーザーは脅威を見抜いて報告する方法を身につけ、実際の脅威が組織に被害を及ぼす前に対処できるようになります。
ジャストインタイムでのテンプレート生成
AIDAは、固定されたライブラリだけを利用するわけではありません。その代わりに、ジャストインタイム(JIT)生成を利用して、現在の脅威環境だけでなく、組織やユーザーにも関連性の高いフィッシングコンテンツを生成します。この機能により、シミュレーションには、ユーザーが実際に遭遇する可能性の高い実環境で利用されている攻撃手法が反映されます。
AIDAがフィッシングテストを作成する仕組み
全てのテストを現実に即したものにするため、エージェントは次の主要な要素を分析します。
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なりすまし:AIDAは、なりすましの手法を利用して、フィッシングテストをユーザーが日常的に目にする実際のメッセージのように見せます。AIDAは、信頼できるブランドや送信者を模倣することで、攻撃者が信頼を得るために見慣れた名前を装っていることをユーザーが見抜くことができるよう支援します。
- ロゴのなりすまし:AIDAは、ユーザーが日常的に使用しているソフトウェアやサービスになりすますことで、フィッシングテストの現実感を高めます。テンプレートを生成する際、AIDAは関連するブランドロゴを取り入れ、受講者が実際の環境で直面するブランドなりすましを忠実に再現します。さらに、AIDAはテストの難易度に応じて、これらのロゴの品質を変えることができます。こうした違いは、意図的に仕込まれたレッドフラッグとして機能します。この機能により、受講者は、見慣れたロゴが表示されているだけではメールが安全だとは判断できないことを学び、現在、実際の攻撃者が使用しているのと同様の高度なAI生成のフィッシング手法を見抜けるようになります。
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ドメインなりすまし:実際の攻撃者は、メールが信頼できる同僚や既知の組織から送信されたように見せるために、ドメインを変更したり、「なりすまし」を行ったりすることが多くあります。AIDAはドメインなりすましの手法を利用してテストの現実感を高め、ユーザーが警戒を怠らず、何か行動をする前に送信者の詳細を注意深く確認できるよう支援します。
注:特定のドメインをAIDAによるなりすましの対象から除外する場合は、アカウントで[[[domain]]プレースホルダの上書き]設定を有効にできます。この設定を使用すると、AIDAによる質の高いトレーニングを維持しながら、テストでのドメインの表示方法を管理できます。この設定は、[アカウント設定] > [フィッシング設定]にあります。詳細については、KnowBe4コンソールのアカウント設定:フィッシング」の記事の「フィッシング設定」セクションを参照してください。
- ユーザーの脅威への弱さ:AIDAは、ユーザーの過去のフィッシングテストの履歴データを基に、ユーザーがどのような種類のフィッシングに最も引っかかりやすいかを判断します。そのユーザーは偽のリンクを見抜くのが苦手なのか、それとも不審な添付ファイルを開いてしまう可能性が高いのかを判断します。AIDAは、そのユーザーが最も重点的に習得する必要のある具体的な脅威のタイプを選択します。
- ユーザーメタデータ:AIDAは、各ユーザーの役職や人口統計データを基に、割り当てるフィッシングテストをパーソナライズします。最も関連性の高いトレーニングが推奨されるようにするために、ユーザーのプロフィールに役職を登録してください。ユーザーのプロフィールに役職が登録されていない場合、AIDAは役職に基づいたトレーニングのパーソナライズを適用しません。ユーザー情報の追加や更新については、「ユーザーおよびグループ管理ガイド」を参照してください。
- コンテキストとタイミング:AIDAは、実際の脅威と見分けがつかないほど現実的な模擬フィッシングを作成するため、世界で起きている事象を考慮します。現在の世界的な事象や時期、ユーザーの組織に関する具体的な情報を分析することで、AIDAはその時々の状況に適したテストを送信します。タイムリーな注意喚起であれ時節に応じたテーマであれ、このタイミングによって、実際の攻撃者から狙われる可能性が最も高いタイミングで受講者の注意を引くことができます。
- 実績履歴:AIDAは、ユーザーが過去のテストでどの程度の成果を上げたかを追跡します。ユーザーの成績が良好な場合、AIDAは常に緊張感を持って取り組めるよう、テストの難易度を徐々に高めます。成績が振るわない場合は、ユーザーが負担を感じずに学習できるよう、テストの難易度を調整します。
- 攻撃ベクトル:AIDAは、単一の攻撃ベクトルだけを利用するわけではありません。AIDAは、リンク、添付ファイル、QRコード、返信メールなど、利用可能なあらゆる手法を駆使します。この機能により、ユーザーは攻撃者が接触を試みるあらゆる手法に備えることができます。
補習トレーニングエージェント
補習トレーニングエージェントは、ユーザーを守るセーフティネットとして機能します。ユーザーがフィッシングテストでリンクをクリックしたり、添付ファイルをダウンロードしたりするなどのミスをした場合、このエージェントが介入してサポートします。その場ですぐに簡単なレッスンを提供することで、ユーザーがまだ記憶に新しいうちに、ミスから学べるようにします。
AIDAが補習トレーニングを割り当てる理由
AIDAは、ユーザーに合わせたトレーニングによって、フィッシングテストで失敗したことによる個人のリスクスコアへの影響を軽減します。AIDAは、ミスを学習の機会に変えるために、このトレーニングを割り当てます。ユーザーは、月次のトレーニングセッションを待たずに、必要なその瞬間にサポートを受けられます。この迅速なフィードバックにより、ユーザーは自分がミスした点と、次回どのように改善すればよいかを明確に理解できるため、ふるまいをより早く変えることができます。
AIDAが判断する仕組み
有用な支援を提供するため、エージェントは次のルールに従います。
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失敗をトリガーとした割り当て:フィッシングテストで失敗すると(AIDAが管理するテストに限らず)、補習トレーニングが割り当てられます。この機能により、ユーザーは必要なときに適切なサポートを受けられます。
- 効率性と重複の回避:AIDAは、ユーザーに過度な負担をかけることなく、質の高いトレーニングを提供できるよう設計されています。このシステムは、重複を回避するロジックを使用して、トレーニングが各ユーザーにとって適切で管理しやすいものになるようにします。
- 複数イベントでの失敗の管理:ユーザーが1回のフィッシングテストで、リンクをクリックした後にパスワードを入力するなど、複数のミスをした場合でも、AIDAは複数のトレーニングモジュールを割り当てません。
- 対象を絞った選定:1通のメールに対して複数のレッスンを割り当てるのではなく、AIDAはその失敗について学ぶことができる最も関連性の高いレッスンを1つ特定して選択します。この機能により、ユーザーは同じ内容を繰り返し学習することなく、最も重要なセキュリティ概念の習得に集中できます。
- 失敗のタイプと攻撃ベクトル:トレーニングの割り当ては、リンクや添付ファイルなど、具体的なテストと、発生した失敗のタイプに合わせて決定されます。
- ユーザートレーニングの履歴:このエージェントは、過去90日間のユーザーのトレーニング履歴を確認し、同じモジュールを2回割り当てないようにします。
AIDAオーケストレーションのベストプラクティス
AIDAを最大限に活用するには、AIDAが最も優れている能力、つまりユーザーごとに体験をパーソナライズすることを任せることが重要です。以下のヒントを活用して、このシステムが自組織のリスクをより効果的に低減できるようにしてください。
- タイミングの判断はAIDAに任せる:[AIDAによる選択]設定を使用すると、AIDAがテストの送信やレッスンの割り当てに最適なタイミングを選択できます。
- 固有のニーズに基づいてユーザーをグループ化する: 特定の脅威に直面しているグループごとに個別のプランを作成することで、AIDAがそれぞれのリスクに重点的に対応できるようにします。
- プランの優先順位を意識する:AIDAは、プランを確認する際に決められた順序に従います。最も対象を限定したプランをリストの上位に配置してください。
- 手動キャンペーンを制限する:実施する手動キャンペーンの数を制限することをおすすめします。フィッシングシミュレーションとトレーニングの大部分をAIDAに任せることで、システムはユーザーのふるまいをより正確に追跡し、それに応じて調整できるようになります。この機能により、AIDAは組織全体のリスクスコアを大幅に低減する効果を発揮できます。
- 進捗を確認する:[アクティビティ]タブで、定期的にアクティビティを確認してください。この機能により、AIDAが実際にユーザーのふるまいを変化させ、時間の経過とともに組織全体のリスクスコアを低減していることを確認できます。
FAQ
ユーザーが複数のプランに含まれている場合はどうなりますか?
AIDAは、どのプランを使用するかを決定するために、優先順位リストを使用します。これは、リーダーボードのようなものと考えると分かりやすいでしょう。ユーザーが2つの異なるグループに属している場合、AIDAはリストの上位にあるプランのみを適用します。
AIDAは、すでにスケジュールしている手動のフィッシングテストを中断しますか?
いいえ。AIDAは手動で作成したキャンペーンに干渉することなく、既存のテストと並行して機能します。
AIDAオーケストレーションを無効にするとどうなりますか?
AIDAオーケストレーションを無効にすると、それ以降、フィッシングテストの送信や新しいトレーニングの割り当ては行われません。ただし、ユーザーのアカウントにすでにレッスンが割り当てられている場合、そのレッスンはユーザーが完了するまで残ります。
特定のユーザーを特定のプランの対象から除外できますか?
はい。除外できます。除外リストを使用できます。除外リストにグループを追加すると、AIDAはそのグループのユーザーを特定のプランの対象から除外します。この機能により、どのユーザーにどのトレーニングを受講させるかを詳細に管理できます。
どのプランにも含まれていないユーザーはどうなりますか?
ユーザーがいずれのプランにも該当しない場合、そのユーザーは「割り当てられていないユーザー」とみなされます。これらのユーザーは、[割り当てられていないユーザー]ページで一覧を確認できます。この機能により、まだプランが割り当てられていないユーザーを簡単に確認でき、組織内の全てのユーザーを保護できるようになります。